「総合活動型日本語教育」とは何か ― Q&A

6. 添削・「自分の意見をもつ」

Q.

高校で英語を教えていますが,要旨や感想を書かせるとき外言レベルで意味が通らないので,添削せざるをえませんし,内言まで立ち入ろうとすれば時間がまったく足りません。

また,「自分の意見をもつ」という方法は,学生の受けが悪く,絶望的です。

A.

意味が通らなかったら,すぐに添削するのではなく,これはどういう意味?というように問いただしていくわけです。そうすれば,学習者は必ずそれについて説明しようとします。充分時間を与えて説明させれば必ず言いたいことはわかります。そこで,「じゃ,そのように書いたら?」と促してやればいいのです。

その時間がないというのは,結局,担当者の側がやるべきことを盛りだくさんに抱えていて(そういう幻想にとらわれていて),それを全部やらなければダメだと思い込んでいるからでしょう。たとえば,教科書の何ページから何ページまで,というように。

このように私が言うと,「そんなこと言ったって,学校には学校のカリキュラムがあり,私一人で教科を教えているわけではない」という答えが決まって返ってきます。

それはたしかにその通りなのですが,ここで一番大事なことは,「では,あなた自身はどのように考えることが一番いいと思っているのか」という問題なのです。もちろん教育環境や条件は重要な問題ですが,これを考えるのは「あなた」自身なのです。そして,問題を周りのせいにせず,自分の意見をきちんと持て,と生徒や学習者に常々言っているのは誰でしょうか。

もちろん,一朝一夕には,この問題は改善できません。しかし,「私」自身がどのような学習観・教育観を持つかということが一番重要なのであって,ある一つの考え方が出てきたときに,「ではそうすればいいの?」「今の環境ではできない…」と答えるだけでは,結局,「何も考えようとしない」生徒や学習者と同じことになるのでは? 担当者がそういう姿勢でいると,学習者も当然そうなるわけで,結局,学習者のそういう態度を形成しているのは,担当者の姿勢だということになりませんか。

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